「ひつよう」とされる事業なら新規参入する
そんな後藤さんに、今までに実現できたこととできなかったことについて伺うと、こう続けた。
「私が代表時代に実現できたことは、2016年より毎年初夏に開催している音楽フェス『THE CAMP BOOK』の展開や、2018年からはバスケットボールの大会運営など、建設以外の異業種に挑戦できたこと。これは、私たちの業界では初のことですから意味がある新規事業になりました。そして、リペアが掲げる『ひつようとされる人づくり』の理念のもとに沿った大事な取り組みだとも思っています。
人を中心として、経験して活躍して成長していくことを目的とする。多くの人たちに『ひつよう』と思われる仕事があるなら、どんどん飛び込んでいく、そんな挑戦を大事にしたいです。ただ実現できなかったことは海外進出です。これは主に外貨を稼ぐことを意味しますが、それだけではなく、海外の方々からもリペアの人材が『ひつよう』と思われる存在になっていくべきだ、と考えています」(後藤さん)
続いて、渡會さんに今度のリペアが向かう道について伺ってみると。
「引き続き、お客様にもっと『ひつよう』とされる企業になる、そしてそんな人材であり続けることを大事にしていきたいです。お客様に喜んでいただくために紐づいていることはすべてフォローしていく。弊社リペアには、“3即“という鉄則があってこれは、即見積もり、即レスポンス、即工事といったものです。改めて、この決まり事にリペアの強みをさらに見出して、社内全体の士気を高めていきたいです。
変わらないものと変わるもの
「昨今時代の変化が著しく、建設業界も例外でないと思います。社員の働き方や福利厚生、評価制度など、時代の変化を捉えながら柔軟に対応していくつもりです。何より社員が働きやすく、楽しみながら仕事をする、そんな組織作りをしていきたいです」(渡會さん)
「その時々や時代の変化によって『ひつよう』とされる内容も変わっていくと思う。これからは、渡會君の実行力とスピード感が強みになっていきます。渡會君には、常にお客様に喜んでいただけるパフォーマンスをより提供できる人材を育てていってもらいたいです」(後藤さん)
後藤さんに座右の銘を伺うと「名利共休(みょうりともにきゅうす)」と返ってきた。
これは、かの歌人・千利休の名前の由来としても知られ、名声と利益はひとまずおいて、休んで物事の決断について考えるという意味があり、リペアの企業理念である「ひつようとされる人づくり」にも通じる。
まずは「ひつよう」とされることに気づき、考え、動くこと。
名声や利益はその後からついてくる。
一方、渡會さんは「不易流行(ふえきりゅうこう)」という言葉を上げた。
いつまでも変わらないものを大切にして、変わっていく流行をそれ(不易)に取り入れていくという考え方だ。
話題は、リペアにおける長期的なビジョンについてに移ると、渡會さんは「業界で一位になりたい」と続けた。
「そのために建設業におけるすべてのレンジを網羅していくつもりです。『リペアさんなら何でもできるよね?』とお客様に思っていただけるよう、そんな業務形態が実現できるようなレベルまで会社や人材を成長させていきたい。その結果、リペアが業界でNo.1になっていることが目標です。共に仲間を守って、一緒に成長して、強くなっていくことが、当面のリペアが努めていくことだと考えています」(渡會さん)